飛行機雲ができる原理

Vol. 64
 飛行機雲ができる原理

雲というのは、そもそもが大気中の水分が冷やされて水滴や氷になることで作られる。となれば、飛行機は水を撒いているかというと、そんなはずもなく飛行機は燃料を燃やして排気し、推進力を得ているのである。

しかし、ここに飛行機雲が作られる理由があり、飛行機雲を作る水分は、飛行機からの排気に含まれている。高熱で燃料を燃やすことによって生じた排気は水蒸気を含んでいて、飛行機が飛んでいる上空は温度が低いため、水蒸気のままとはならない。冷やされた水蒸気は水分が水や氷に変わり、それが雲を生成するのである。

化石燃料は、燃やすと二酸化炭素と水になる。石油ストーブに煙突や排気口があるのもそのためで、車ではガソリンの燃焼による二酸化炭素排出量が、規制の対象になっているのは知られている。飛行機の燃料も同じく水が生成されるため、排気に水蒸気を含むのだ。