鬼平犯科帳と遠山の金さんの意外な関係

Vol. 366
 鬼平犯科帳と遠山の金さんの意外な関係

どちらも甲乙付けがたい人気を博していた鬼平犯科帳と遠山の金さんという時代劇がある。テレビの時代劇だけでしか見たことがない人も多いだろうが、時代小説として鬼平は池波正太郎の、金さんは陣出達朗の作品である。

江戸時代における火付盗賊改役(今で言うところの警察長官)の鬼平と、北町奉行(今で言うところの裁判官)の金さんが主人公で、鬼平は長谷川平蔵(宣以)、金さんは遠山金四郎(景元)という両方とも実在する人物がモデルになっている。

さて、この2人が活躍した時代は少し異なっており、両者が相まみえるということは無かったと思われるが、同じ屋敷を使っていたという意外と思える共通点があった。場所は東京都の墨田区で、都営新宿線菊川駅の近くだ。

時代的には鬼平の方が先なので、先に住んでいた鬼平の孫が屋敷替えで離れ、そして金さんが別邸として使っていたとされ、菊川駅の近くにはそのことを記したモニュメントがある。時代劇ファンであれば、2人が暮らしたその地を訪れ、想いにふけってみるのも良いだろう。