Vol. 485
ハイテク工場のクリーンルームの仕組み
日本のハイテク技術は世界的に有名だが、それを支える半導体技術には、非常に高いクオリティのチリ1つない空間を必要とし、クリーンルームと呼ばれる特別な部屋で行われている。工場に勤めていなければ。まず間違いなく体験することがない、非日常の世界だ。
基本的にクリーンルームは、空気中に存在する微粒子をすばやく除去できるように常に空気を循環させており、フィルターを通すことで得られた清浄な空気を室内に排気する。清浄な空気が入った時点で室内の微粒子濃度は薄まり、それが更に吸気されてフィルターを通り、また清浄な空気を排気することできれいになっていく仕組みである。
日常的な生活では、手術室のように滅菌された空間で、一般人は入れない部屋を想像するが、ハイテク工場のクリーンルームはその比ではない。なぜなら菌の除去が目的の手術室に対し、工業用のクリーンルームは微細な浮遊物の全てを対象にしているからだ