運河の通航料収入、スエズ運河とパナマ運河、どっちが高い?

Vol. 879
 運河の通航料収入、スエズ運河とパナマ運河、どっちが高い?

運河の通航料は、コンテナ船の場合、TEUという長さ20フィート(約6.1m)のコンテナ単位で課金される。パナマ運河は、アメリカからパナマに返還されて通行料の値上げが止まらず、2005年には42ドルだったTEU当たりの通行料が、2011年には82ドルになった。スエズ運河は5,000TEUの船でTEU当たり50ドル程度で、大型の船なら更に安く、スエズ運河のほうが総じて安い。

少なくとも日本からアメリカに船で行くには、太平洋を渡る東航路が頭に浮かびやすいが、運河を通らないアメリカ西岸なら確かにそうである。しかしアメリカ東岸となると、パナマ運河の値上げが大きすぎてスエズ運河の通行料を追い越してしまい、アジアからアメリカ東岸へ行く貨物船は、西航路でスエズ運河を使う割合が上昇している。