なぜ泣くと涙と一緒に鼻水も出てしまうの?

Vol. 76
 なぜ泣くと涙と一緒に鼻水も出てしまうの?

涙というのは、目の表面を保護する役割があり、そのために人間は瞬きをする。目の表面を潤す程度の量であれば、涙点という涙の排出口から抜け、鼻から喉に至る。余りにも少量であるために普段は意識しないが、体の機構として排水システムは持っているのである。この排出システムの途中には鼻涙管という管があり、この管の太さは、そのまま排出システムの性能にそのまま結び付く。

日本人の場合、涙は目から溢れ出るもので、これは鼻涙管が細いために涙の排出が追いつかないことに起因する。しかし、欧米人では鼻涙管が太く、流れた涙は日本人よりも多く鼻に流れてしまう。マナー上、鼻をすするという文化はなく、放っておくと鼻から涙が垂れてしまうため、鼻をかむのが当然の行為とされている。