春菊は、旬が１１月頃から２月・３月までとされており、どう考えても冬に旬を迎える野菜だ。香り以外には癖のない春菊だが、栄養価が高く、食べやすくするためにも鍋に入れるのは効率が良い。また独特の香味が濃い味になりがちな鍋にとって、口の中をさっぱりさせる意味もあって人気になっている。
春菊に春がつくのは、春に花を咲かせるためだという。食用になる春菊は、花を咲かせる前に収穫されてしまうので、時期的には冬に食べられてしまい、花が咲くまで待つと食味が落ちるために、めったなことでは春菊を春に食べることはない。
ただし、現在では流通の発達と、栽培方法によって一年中春菊をみることができ、特に冬や春をイメージする野菜ではなくなった。それでも真夏に鍋を食べる人が少ないため、日常的な食料品の買い物場所であるスーパーでは、冬に良く並んでいるというだけの話である。
