一卵性の双子は全く同じ性格に育つ？

哲学的な表現に思えるかもしれないが、人は唯一無二の存在である。それが人のアイデンティティの源でもあり、自分と全く同じ人間が他にも存在したら、この世界はどのようになっているか想像もつかないだろう。

それぞれが唯一であっても、生まれてくる過程においては同じ遺伝子を持つ一卵性の双子という存在がある。元々は１つの受精卵であるから、ＤＮＡレベルでも一致するのは当然だが、一卵性の双子の容姿が大人になっても似ているというのは、遺伝子の凄さを垣間見る良い例である。

しかし、一卵性の双子であっても当然に個人は唯一である。そもそも二人の人間を、厳密に同じ環境下で育てることは物理的に不可能であるし、人間が唯一ある故に、誰の手で育てても決して同じ結果を生みださないのだ。

そう考えると、双子が（あくまでも外見上の評価で）同じ性格に育つことなど、現実的には非常に可能性が低い。同じ家庭環境に育っても、クローンのように生きるわけでもないのだから、双子の性格が違うのは必然で、同じ性格に育つ方がむしろ不思議なのである。