アメリカを象徴する映像で使われるのが、ニューヨークにある自由の女神像で、その姿は誰でも知っているだろう。自由の女神像は、47メートルもの高さの台座の上に立ち、松明(たいまつ)を持った左手の先までが46メートルの巨大な像である。日本にも東京お台場に、「台場の女神」と呼ばれる11メートルの像があるがそれだけではない。
青森県の上北郡おいらせ町いちょう公園に、20.8mの自由の女神像がある。この像はニューヨークと同じ緯度であることを理由に、4分の1スケールで作られ、大きさとしては日本一大きな自由の女神像だ。他にも、宮城県の石巻市にある中瀬マリンパークに7分の1スケールの像があるが、震災でダメージを受け将来的にどうなるかは決まっていない。
面白いのが北海道の函館市にある像で、高さは6.3メートル。この像は景観都市の函館において大いに物議をかもし、設置された直後から市に撤去要請が殺到して、これに応じた市の指導により一時は撤去されたが、再設置となっている。
ニューヨーク、お台場、いちょう公園、中瀬マリンパークの像は、いずれも台座の上に立っているが、函館市の自由の女神像には高い台座がない。水産会社の店舗の前に置かれ、隣には自動販売機があるという、何とも庶民的な女神像なのである。