なぜ?大人になるほど一年が短く感じる理由

Vol. 374
 なぜ?大人になるほど一年が短く感じる理由

大人になると短く感じるだけで、実際の長さが変化しているわけではない事は、誰でも理解しているだろう。本当に時間の長さが変わっていたら、同じ時間を過ごした違う世代は、それぞれが異なる時間を過ごしたことになり辻褄が合わない。

問題は、なぜ大人が1年を早く感じるかだ。年末に決まって口にするのは「もう1年経ったのか」や「1年って早いな」といった会話である。

人生経験の浅い子供にとって、1年という単位はとてつもなく長い。5歳の子供にとって1年は人生の5分の1にも相当する。しかし50年生きていれば1年は僅か50分の1で、体験してきた時間の長さが全く違うという土壌がある。

また、時間が意識するほど長く感じるというのは、日常生活でも体験済みだ。例えばバスを待っている時間は分刻みで時計を見て非常に長く感じられるが、その間に興味深い本を読んでいればそれほど苦痛にはならない。待つ時間は長く、待っていない時間は短いのである。

子供にとって明日起こる出来事は刺激的であり、待っていることも多い。大人はどうだろうか?明日の楽しみを待つことが多くなれば、1年を長く感じられるのかもしれない。