トレーニングで無限に高い音が出せるはずもなく、やはり限界点はあるようで、高い声を出すことを職業としているソプラノ歌手でも当然限界はある。一般人が出せる高音は、ト音記号が表記されている楽譜のド(五線の下に来るド)を基準として、ドレミファソラシドと1オクターブは余裕でも、次のオクターブになると途端にきつくなり、ソあたりで多くの人が限界を迎え、それ以上は半音上がるごとにますます出せる人は少なくなる。
基準のドから2オクターブ高いドを、オペラの世界ではハイCと呼ぶ。ハイは高いという意味でわかりやすいが、Cというのはわかりにくいかもしれない。ラをAとし、シがBと順々に進んでソをGとする、AからGで表現する音階のルールの中で、ドがCになることからそう呼ばれる。
一瞬ならハイCを出せる歌手は多いが、ハイCを継続的に出すのは難しく、このあたりが限界のようだ。もちろん、それ以上に出せる歌手は存在して、非常に希少な存在である。