日本人の名字の数は30万種類?

Vol. 420
 日本人の名字の数は30万種類?

日本人の名字は15万とも30万ともいわれ、非常に数が多いことを特徴としている。この背景には、明治時代に姓と名字が統一化されたことに原因があり、本来の意味での姓は現在よりも遥かに少なかった。

明治に入り、個人を特定するためには、名前だけでは不足してしまうことから、名字を使用していなかった人々に対しても、名字を名乗らせることにした。その際に、人々が様々な名字を名乗ったことで、現在のように多様な読みかたの名字と、同音で異なる読みかたの名字が多数存在してしまったという。

多くの人は、それまで名乗っていなかった(身分によって名字が使えない時代があった)だけで持っていた名字を使うか、その地域や地形などに由来した名字を使用することも多かったが、珍しい名字の多くは、こうした明治時代の制度によって生まれている。

中国や韓国では、姓は先祖代々から受け継がれた家系を踏襲しており、皇帝から与えられた姓を、ずっと末代まで使い続けている習慣がある。多民族国家であるアメリカは、たくさんの国の特色ある姓が混在することから、姓が多さでは世界一である。