黒板を爪でひっかく音が不快に聞こえるのはなぜ?

Vol. 437
 黒板を爪でひっかく音が不快に聞こえるのはなぜ?

思い出すだけで身の毛もよだつとは、黒板を爪で引っかいた時の音を表す的確な表現ではないだろうか。そのくらい嫌な音の代名詞でもある黒板を引っかいた音だが、思いのほか研究されているというのを知っているだろうか。

中でも、マカクザルというサルの危険を知らせる鳴き声に波形が似ており、それが本能的に身の危険を知らせ不快にさせるという説がある。それが正しければ、我々は意識せずとも危険信号を体で受け止める構造を持っているということだ。また、不快な音を聞いたとき、脳の中の扁桃体という部位が反応するらしく、感情を処理する器官に直接働きかけるくらいの不快さという証拠であるから、ますます性質(タチ)が悪い音である。

他方で、黒板を引っかく音を楽曲を音源として生成したとウソを伝えると、不快さが和らぐという報告もある。しかし体は正直で、感情によって現れる身体的な変化の測定結果は、黒板を引っかいた音だと伝えた場合に比べて差が無かったというのだから、やはりあの音は「脳に直接くる」ということだ。