チューインガムには以前は多くの種類の味があり、一時は風船ガムが大人気の時代もあったのだが、現在の主流はミント系の口臭を和らげる作用を持つか、甘味料であるキシリトールが歯に与える影響を利用した製品になっている。
チューインガムの原料には、日本でも南の諸島に存在するアカテツという木の仲間で、主に熱帯地方で見られるサポジラという木の樹液が使われる。日本では夜に虫が集まる樹液が有名だが、確かに固くどろっとしているので、イメージが湧きやすいだろう。実際には天然樹液だけではなく合成樹脂なども使われており、言葉自体が「噛むゴム」であるのに対し、ゴムとして製造されている訳ではないのは安心だ。
チューインガムを噛む行為は、しばしば行儀の悪さと結び付く。例えば人の話を聞いている時にガムを噛んでいると良い印象を与えないし、仕事をしながらガムを噛むことを許容している企業も少ない。ガムを噛むことで集中力を高める効果は認められているのだが、学校で生徒がガムを噛みながら授業を受ける光景は想像できないのである。