リモコンが対応機器を間違えない仕組み

Vol. 518
 リモコンが対応機器を間違えない仕組み

リモコンが1つも無い家庭は珍しいくらい家電は普及し、それに伴いリモコンの数も増えている。むしろリモコンが多すぎてどれがどれだか…という人も多いだろう。ほとんどのリモコンは赤外線を使っており、赤外線発信器が家にいくつもある状況だ。

それにもかかわらず、リモコンは特定の製品にしか反応しない。リモコンの原理はそれほど難しくなく、リモコンから赤外線を飛ばして、家電機器側で受信するという手順を踏むが、肝心なのはどうやって機器を識別するかだろう。

リモコンの赤外線通信では、高速な点滅を使ってデータを送っている。その点滅のパターンによってメーカーや機器の違いを特定している。メーカーを表すパターンは業界団体が決めており、少なくともメーカーがその基準に従っている分には、他のメーカーとは混信をしない。中にはメーカーが独自の方式を使っていることもあるが、国内メーカーにおいてはそれでも混信することはない。

問題となるのは海外メーカーが赤外線通信を使っている場合で、当然日本のメーカーによる取り決めは守られていないから、偶然通信パターンが一致してしまうと誤動作してしまうのである。