イスラム教にはラマダンという断食の月があるが飲食はOK

Vol. 583
 イスラム教にはラマダンという断食の月があるが飲食はOK

イスラム教には、ラマダンという断食の月があり、他の宗教にも断食はあっても、ラマダンの断食ほど有名ではないだろう。世界中のイスラム教徒が一様に断食を行い、ダイエット目的で食事を抜くような安易な断食とは異なり、ラマダンは宗教的な観点に基づいた儀式ともいうべき試練である。

ラマダンは、月の満ち欠けを利用した太陰歴によるイスラム暦の9月であることから、太陽暦の1ヶ月よりは少し短い。その期間、日の出から日の入りまでを断食する。そして夜は飲食が許されており、次の日の断食に備えて1日分を食べる。

ラマダンは身体的苦行を目的として断食するのではない。断食をすることが大切なのではなく、断食をしようとする意図が大切とされ、信仰心ゆえの行動であるだけにその精神性が問われる。