発酵食品の納豆は賞味期限を過ぎた後、いずれは腐るのか?

Vol. 638
 発酵食品の納豆は賞味期限を過ぎた後、いずれは腐るのか?

元々腐っているから納豆は大丈夫。そんな声が聞こえてきそうだが、その理屈では発酵食品であるチーズやヨーグルト、漬け物などは全て腐らないことになってしまうだろう。納豆であっても腐敗という意味での発酵ではないので、腐敗をさせる菌が入り込めば当然に腐るものだ。

そこで当然の疑問は、発酵と腐敗の違いは何?である。どちらも細菌によって分解され物質が生成される過程は一緒で、そういう意味ではやはり納豆は腐っているのだ。だが納豆では人が口にできる物質に変化するのに対し、腐敗した食べ物を食べると間違いなくお腹を壊す。

要するに、発酵は人間にとって都合の良い腐敗であり、腐敗は人間にとって都合の悪い発酵だということである。何だか混乱しそうだが、本質的には全く同じなので仕方がない。