天動説が間違いで地動説が正しいと認められたのはいつ?

Vol. 639
 天動説が間違いで地動説が正しいと認められたのはいつ?

地動説とは、有名なところではコペルニクスやガリレオ・ガリレイが唱えた、地球が自転しており太陽の周りを公転しているという説である。対する天動説は、紀元前のアリストテレスの時代からあり、宇宙の中心は地球で、地球の周りを他の天体が公転しているという説である。2つの説は全く相反するものであるから、地動説と天動説が入り混じった時代には、激しい論争が行われていたのだ。

もっとも著名な事例は、ガリレオ・ガリレイが地動説によって裁判に掛けられ有罪となった事件だろう。時のローマでは天動説を支持しており、地動説を唱えるガリレオ・ガリレイは異端としての扱いを受けたのである。

この裁判にはいろいろと疑惑があるものの、最終的には有罪とされ、地動説を放棄する旨の宣誓をさせられている。現在では常識となっている地動説を、正式にローマ教皇庁とカトリックが認めるのは、歴史から見ればごく最近の1992年だ。その359年前に死去しているガリレオ・ガリレイは、天上から何を思っただろうか。