宇宙には果てがない。いや、正確には果てがあっても到達できないとしたらどうだろうか。宇宙は光速を超えるスピードで膨張しており、超高速の乗り物は今後も存在しないのであれば、宇宙の果てを追いかけることができない。仮に果てがあったとしても、確認できないのでは果てがないのと同じだ。
では、宇宙には果てがないと仮定して、延々と何億年も何兆年もその先もずっと宇宙船で移動し続けるとする。果てがない宇宙において、地球以外に地球と同じ環境、例えば太陽があり、地球があり、月がありといったコピーのような環境に出くわすかもしれない。宇宙が無限の広さを持つ前提なら、絶対にあり得ないとも言えないだろう。
さて、地球と瓜二つの地球もどきは、地球なのだろうか地球ではないのだろうか？断固地球ではないと言っても、違う点が無いのでは地球ではないことを証明もできない。そうすると地球であると考えるしかないが、このとき果てがないはずの宇宙を一周してしまっており、それは宇宙が無限ではないという結論と同じだ。
果てがあるからには果ての先がある。果ての先があるなら真の果てではない。禅問答のようだが宇宙の果てとはそういうもので、考えることの意味すら無いのかもしれない。
