世界遺産には自然だけではなく歴史的建造物も含まれるため、古代文明が発達した地域や、歴史的に文明や学問の発達が早かった地域が指定されやすい。ヨーロッパに世界遺産が多いのは、早くから高い文明を持ち、世界中と貿易を重ねていた結果だろう。建築の知識や材料がなければ、文化遺産になるような建造物は造ることができないからだ。
2013年時点で、日本の世界遺産登録数は13位の17個、1位のイタリアは49個になっている。2位は中国、3位はスペインで、以下ドイツ、フランスと続く。こうした国の特徴は文化遺産が多いことで、アメリカ、カナダといった北米大陸の国も上位に入っているが、文化遺産よりも自然遺産のほうが多い。