Vol. 661
つけ麺の元祖は東京都の大勝軒というお店
日本においては、従来からつけ汁に麺を浸して食べる方法はよく行われている。冷たいそうめんやソバでは当たり前の光景だが、つけ麺が違うのは、つけ汁が温かいという点だ。
ラーメンとつけ麺は、現在では完全に区別されて存在しており、つけ麺のつけ汁に麺をそのまま入れても、ラーメンとして食べることはできない。それはつけ麺の汁が飲む用途にしては味が濃いからで、ソバ屋におけるソバ湯のように、スープで汁を割って食後に飲むことができる店もある。
現在は大人気のつけ麺が、実は1970年代に流行った時代があるというのはあまり知られていない。ただし今のように、全国的の至るところにつけ麺を提供する店があったわけではなく、本格的に広がり始めたのは2000年頃からである。
全国で誰が一番メニューとして始めたかという点での元祖は、東京都の大勝軒というのが通説になっていて、販売を開始したのが1955年というから、意外とその歴史は長い。まかない用の食べかたであったものを改良して商品化したのがその原点だ。