ダイヤモンドを人工的に作る方法

Vol. 753
 ダイヤモンドを人工的に作る方法

男性はあまり興味が無いのかもしれないが、女性にとってダイヤモンドとは宝石の中でも別格で、また天然で大きいものは非常に高価であることが知られている。炭素だけで構成される物質であり、結晶構造の違いによりダイヤモンドとなるだけで、良く言われるように鉛筆の芯に使われる黒鉛とは性質が異なる以外の違いはなく、結局どちらも炭素である。

極端に言ってしまえば焼き魚のコゲとも親戚であるダイヤモンドは、製法にいくつか種類があるが、そのうちの1つが高温高圧合成法と呼ばれる方法だ。原料である炭素に5万気圧もの高圧を与え、1,200℃以上という高温下においてやっと僅かに作られるだけである。地上の大気が1気圧で1キログラム相当の圧力であるから、50トンもの圧力を四方から受けてようやく作られるというわけだ。

そこまでしてダイヤモンドを人工的に作っても、宝飾的な価値はほとんどない。何と無駄なことをしていると思いきや、ダイヤモンドの持つ性質は色々と用途があって、特にその硬さは他に類を見ないことから、工業用としては非常に価値が高いのである。