日本が採用しているグレゴリオ暦は、1年を約365日としており、閏年には2月が1日増えて調整するため、丁度地球の公転周期に合わせて考えられている。公転周期に暦があっていると、毎年の同じ月は同じ季節になり、生活上も都合が良い。
ところがイスラム圏で現在も多く採用されているイスラム暦は、月の満ち欠けを利用した暦であるため、グレゴリオ暦に比べると1月の日数が短く、年に換算すると約11日短くなる。これは、毎年の同じ月が同じ季節にならず、約33年経つと元の季節に戻るという周期だ。日本でも以前は月の満ち欠けを暦に使っていたが、閏月を使って調整していたので、月と季節が変わることはなかった。
月と季節が一致しなくても、暦に従って生活していれば支障はないのだが、ある年は春を1月に迎え、ある年は春を8月に迎えるというのは妙なものだろう。女性にとっては年齢が気になるかもしれず、33年経つと1つ歳を多くとっていることになり、大人にとっては33年経つと1回お年玉を多くあげていることになるのだ。