東京スカイツリーの色が青白い理由

Vol. 759
 東京スカイツリーの色が青白い理由

高さが643mもある東京スカイツリーは、当然のごとく航空機にとって危険な存在になる。そして大抵の場合、こうした高い構造物は、赤白(もしくは黄赤と白)に塗られているのを良く見るだろう。代表例が東京タワーで、高い煙突やクレーンもそのように塗られているが、東京スカイツリーは青白い色になっている。

これは、昼間において航空機からの視認が難しい物件、即ち細長い鉄塔や煙突においては、規定された色で塗り分けることが法律で定められているからだ。この塗り分けを昼間障害標識と呼び、このようにしないと、航空機が万が一接触でもしたら、大惨事になりかねない。

東京スカイツリーの場合、昼間障害標識ではなく、航空障害灯(航空法においては航空障害燈、航空法施行令と航空法施行規則においては航空障害灯)を設置している。これは航空法施行規則第132条の2第1項括弧書きにおいて、高光度航空障害灯や中光度白色航空障害灯を設置していれば、昼間障害標識を設置する義務がなくなる例外が定められているためだ。