妊娠検査薬の仕組み

Vol. 806
 妊娠検査薬の仕組み

妊娠検査薬の精度は、当人にとって深刻な問題である。妊娠検査薬は、妊娠によってはじめて分泌される物質の検出によって、妊娠しているかどうかを判定するもので、特異なケースを除いてはその精度は非常に高い。

しかし、気を付けたいのは早期用と通常用があることで、妊娠を示す尿中の物質が徐々に増えていくという特性上、低濃度で検出するか高濃度で検出するかという違いは、時々使用者の判断を狂わせることがある。妊娠早期の段階で通常用を使うと、低濃度であるために検出できず、結果陰性となってしまうからだ。

少なくとも望まれた妊娠であれば、どちらであっても妊娠検査薬での陽性を目的としているのであり、たとえ陰性であっても、やがて女性に体の変化が訪れるため、妊娠検査薬は単なる早期発見の役割でしかない。ところが望まれない妊娠の場合には、妊娠検査薬の陰性で安心はできず、身に覚えがあるなら受診して医師の判断を仰ぐほうが確実である。