能力は親から子供へ遺伝するのか？

蛙の子は蛙という言葉がある。意味を説明するまでもなく、子供は親に似ていくものだ。それはある意味で両親から生を受けた子供である証なので、親にとっても嫌な気はしないだろう。

身体的な部分については、一見して親子だとわかるほど似ることがあるように遺伝するのは明らかである。それに対し、様々な分野における能力については、親から受け継いでいるかどうかは別の話だ。なぜなら親においてもその能力は磨かれ続けて形成されたものであり、持って生まれた能力であっても具体化されないことだって多くある。歌がとても上手だからといって、全員がボイストレーナーにレッスンを受けて歌手になるわけでもなく、勉強ができても研究者になるわけでもない。潜在的な伸びしろがあるかどうかすら普通はわからないのだ。

ただし、蛙の子が蛙になるために、経験者である親が優れた環境を用意することは大いにあり得る。親よりも早い年齢から特定の訓練を積むことで、親よりも高い能力を身につけるということは十分考えられるのである。