Vol. 862
サム・ライミの映画には同じ車が登場
デルタ88という車を知っているだろうか。オールズモービルという自動車メーカー(後にGMの前身になる会社に買収される)が、生産していたアメリカの車である。それだけなら話題にもならないが、「スパイダーマン」を監督したサム・ライミが、自身の監督作品でクリーム色の1973年製のデルタ88を何度も登場させている。
一説によれば、大学を中退してまで作った「死霊のはらわた」で一躍有名になったサム・ライミが、同映画で使っていたデルタ88をラッキーアイテムのように扱い、ゲン担ぎで監督作品に登場させているという。以降、サム・ライミは基本的にデルタ88を登場させているのだ。
良く見てみると、登場するデルタ88は微妙に外見が異なる。モデルは同じなのだが、その時に用意できた車がそのまま使われているといったところだろうか。だとすれば、その車の個体には意味はなく、車種や年式、色などがラッキーという扱いなのだろう。成功している人の考えることは、なかなか難しいのである。