信長の子供の名前

Vol. 8
 信長の子供の名前

戦国時代において、子を多く産ませることは即ち家の安泰に結びつくのだから、一夫多妻で公然と浮気をする理由があった世の中だ。信長も例に漏れず多くの子をもうけている。普通に考えて、子供が産まれたらそれなりに名前に頭を悩ませると思うのだが、信長の「うつけ魂」は子供の幼名にも表れるのだから子供も大変だ。

長男から信長の異才は放たれ、幼名は奇妙丸。奇妙という名前を付ける親など現在にいるのだろうか。しかも家督を継ぐ可能性が最も高い長男である。そこから茶筅(ちゃせん)丸、三七、次と続いていく。

だが心配は無用で、元服には後世に伝えられている名前になるのである。奇妙丸も織田信忠という名前になって本人が一番安堵したのかもしれない。