口臭測定器の仕組み

Vol. 9
 口臭測定器の仕組み

口臭測定器とは、一般に呼気を吹きかけて特定のガス濃度を分析する、ガスクロマトグラフィーと呼ばれる医療機器や、簡易的なガスセンサーを搭載した市販用の機器が該当する。これらの機器に共通しているのは、呼気を気体のまま分析するが、多くの物質を検出するのではなく、臭い成分として限られた物質の検出を目的としている点である。

市販の口臭測定器は医療機器に比べると当然精度は高くはなく、ある程度の目安程度にしかならない。医療機器なら精度は上がるが正確ではない。値段の問題ではなく、口臭測定器の難しいところは、息を吹きかけるという過程にある。

口の中の温度は体温なので、口の中の空気も体温に近い。しかし息を吐いて外気に触れた瞬間から測定機器に到達するまでに冷やされ、少なからず結露が発生する。そうなると気体中の臭い成分が水に溶け込んでしまい、正確には判定ができないのである。