ガリレオ・ガリレイはピサの斜塔で何を発見した?

Vol. 13
 ガリレオ・ガリレイはピサの斜塔で何を発見した?

それまでの天が動いている説から、地球が回っている説を唱えたことで、弾圧を受ける結果となったガリレオ・ガリレイ。彼が有名なピサの斜塔で発見したのは、自由落下において落ちるまでの時間は重さ(質量)に依存しないという点である。話として有名な、塔から重さの異なる2つの球を落としたという実験は逸話という説があり、実際に行われたのは斜面を転がして実証したとされるが、いずれであっても同じだ。

いいかえると空気抵抗が無ければ、どんな物体も自由落下なら落ちる速度は同じということを発見したとも言える。にわかには信じがたいが、真空にしたガラス管に鳥の羽を入れて逆さにすると、空気中では考えられないスピードで鳥の羽が落ちていく(ただし大抵ガラス管に接触するため若干スピード感に欠ける)ので、確かに空気抵抗の無い真空中ではそのようになるのだ。

しかし彼のこの発見は、同時にそれまでの提唱とは異なる結果だったため、彼が唱えた他の説も含めて多くの研究者と対立する結果となる。証明された真実であっても、感情的に反発してしまう人がいるのは、いつの時代も変わらない。