口蓋垂(こうがいすい)という正式名称よりも、圧倒的な認知度を誇る通称のどちんこ。誰が呼び始めたのか定かではないが、妙に納得してしまうのだから面白い。左右に別れた口蓋(口の上奥の柔らかい部分)が繋がるときに余ってできる部分とされており、個人差もあることが知られている。
のどちんこの役割には諸説あり、それはつまりのどちんこの役割がはっきりしていないということの証拠でもある。一説には鼻に異物が流入するのを防ぐ役割があるといわれ、音の共鳴を助けるという説もあり、全く役には立っていないという説まである。
どうして不要説が成り立つかというと、実際にのどちんこがない人は、生活上で困ったことがないからだ。いびきの原因になるとして切除する例もあり、それはそれで以前と形状が変わるために違和感があっても、不都合があるほどではない。
しかし、かつての盲腸がそうであったように、必要がない部分かというとそうではない可能性は高い。