キツツキが頭痛にならない理由

Vol. 26
 キツツキが頭痛にならない理由

意外と都会でも見ることができるキツツキの仲間達。一般にキツツキと呼ばれてはいるが、キツツキという名前の鳥ではなく、コゲラ、アカゲラなどの、〜ケラなどの名称で知られている。それらの木をつつく習性がある鳥たちを総称してキツツキという。

名前からしてその特徴は、もちろん木をつついて穴をあけることである。木をつつくそのスピードは毎秒で20回にも及ぶ。

しかし、キツツキは木をつついた後、何食わぬ顔で木に巣くっている虫を捕まえて食べる。頭痛がしないのかと心配になるが、キツツキの頭部の構造は、ショックに耐えうるだけの仕組みを持っている。くちばしの根元の筋肉と、スポンジ状の衝撃緩衝材を頭蓋骨に持っていることで、脳にダメージを与えないのだ。

更に、特徴的な長い舌は人間と違って口内に根がなく、鼻の上を通って頭の上を回り後頭部に達している。このように、舌ですらも頭蓋骨を守る役割を果たし、キツツキの頭部は衝撃に耐えることが可能なのである。