仲の良い夫婦の代表的な言葉である「オシドリ夫婦」だが、実際のオシドリは毎年違う夫婦という生態を持つ。そう考えるととてもオシドリ夫婦の語源になったとは思えないが、古代中国の故事や日本の民話でも、仲の良い夫婦としてのオシドリが登場する。
実際のところ、鳥類のほとんどは一夫一妻制で生きていく。それはヒナを孵すために夫婦の一方が卵を抱かなくてはならず、卵を外敵から守る以外の一切の行動が妨げられることに起因すると考えられている。卵を抱いていないほうの協力がなくては、次世代に種を残していくことができないのだから当然と言えば当然そうなるのだ。
このような性質から、オシドリだけではなく鳥類全般で仲の良い夫婦のたとえになってもおかしくない。実際身近にいるカラスの離婚率は0%に近いそうだ。