花火の色の成分と色が変わる仕組み

Vol. 56
 花火の色の成分と色が変わる仕組み

1つ1つの花火には、ある程度共通している色がある。これは、花火で自在に色を操ることが難しいことの証拠で、花火の色は金属が燃えるときに出る炎色反応という光を利用している。

炎色反応は金属の種類によって色が異なり、逆に色を見てどの金属か当てられるようになると、花火を違った面で楽しめる。例えば赤ならリチウム、黄色はナトリウム、橙色はカルシウムといった具合で、バリウムは黄緑、銅は青緑など、他にもたくさんの金属による発色の違いを利用して、彩り豊かな花火を演出しており、こうした配色も花火職人の腕の見せ所になっている。

中には途中で色が変わる花火を見ることもあるだろう。こうした花火は異なる金属を使い点火のタイミングをずらすことで実現されているのだ。