国の財政は、歳出が歳入を大幅に上回り、その借金額は一向に減る気配を見せない。国債を発行し続けて歳入を確保し、常に借金を増やしながら予算が組まれている。家計でたとえるなら、借金を借金で返しても、借りたほうが多いので余計に増える悪循環である。
しかし、支出が収入を上回っていても、すぐに破たんするようなことにはならない。例えば住宅ローンを組んで1,000万円の借金を抱えても、家という資産があるために資産価値を除けば実質的な借金はそれほどない。このように資産(家)と負債(ローン残高)というのはバランスを保つ。家の価値がローン残高を上回れば、会計上はプラスである。
日本の場合、負債である借金額に比べ、資産のほうが多いと考えられている。だからといって負債を増やして良いはずもなく、このまま続けていると、世界から信用を失ってあっという間に破たんしてしまうかもしれない。