血を吸うのは産卵を控えたメスの蚊だけ

Vol. 95
 血を吸うのは産卵を控えたメスの蚊だけ

蚊の中でも血を吸うのはメスと決まっている。蚊というのは血を養分に生きている昆虫ではなく、普段は花や草から糖を得て生活している。ところが卵を育てるためには、タンパク質が必要で、メスは卵のために動物の血を吸って補うのだ。

つまり、メスの蚊が卵を産まないなら血を吸う必要はなく、血以外のものを吸って生きていく。大人しくして欲しいのだが、生物として通常の行動である繁殖を妨げることはできないだろう。

血を吸った蚊は、当然ながら血の分だけ体重が重くなって動きが鈍り、そうなると人間に見つかって潰されやすい。蚊だって産卵のために命がけで血を吸っているのである。だからといって容赦していては、痒くて仕方がないのだ。