涙を流さずに玉ねぎを切る方法

Vol. 96
 涙を流さずに玉ねぎを切る方法

主婦なら誰もが日常的に経験する、タマネギをむいたり切ったりするときの涙が出てくる現象。感情とは無関係に流れてくるので、理由を知らない小さな子供は、なぜ母親が台所で泣いているのか不思議に思ってしまう。

この涙の犯人は硫化アリルといって、ネギやニラ、にんにくなどの香りの強い野菜に含まれている物質だ。むく程度なら断面も小さく涙はそれほど出なくても、タマネギをみじん切りにすると、どうしても組織を潰してしまうため硫化アリルが外気に触れ、揮発して目に触れたり鼻から吸い込んでしまい、体の自然な対処反応として涙が出てくる。

原理を考えると、この硫化アリルの揮発を防げば、タマネギを切っても泣かずに済むことになって、その方法にはいくつかある。硫化アリルは水溶性なので、水にさらすのも1つの手だ。ただし、切るときに涙が出るのだから、切ってから辛みを除くために水にさらしても、順序が前後してしまうだろう。

そこで、包丁を濡らしながら、タマネギを十分に冷やしてから、換気をしながらという方法がいずれも有効なので、やりやすい方法で試してみると良い。