ジェットコースターが坂を上る時のカチカチ音は何？

ジェットコースターは、大抵の場合、自走または牽引によって高い地点まで到達するが、そのとき恐怖のカウントダウンであるかのように、カチカチと鳴りながらゆっくりと坂を上っていく。

このカチカチという機械音が、乗る人の恐怖感を助長しており、ジェットコースターで一番怖いのがこの過程だと感じる人もいる。しかしジェットコースターにとって、このカチカチ音はなくてはならない安全装置の作動音だ。

上り坂で逆走しては大事故になりかねないので、ジェットコースターは坂でも逆走しないようにできている。その仕組みにはラチェットという機構が使われており、多くの機器で逆転防止機能として採用されている。例えば、高級なドライバーやレンチは、ラチェットを付けることでネジやボルトを一定の動きだけで締められるように工夫されている。逆方向に回しても空転するだけで、ネジやボルトが緩まないのだ。

ジェットコースターにこの機構がなければ、事故で坂を転げ落ちる可能性があり、そうなると恐怖どころの騒ぎではなく、命懸けになってしまうのである。