台風の強さと大きさの定義について

Vol. 140
 台風の強さと大きさの定義について

あまり知られていないが、言われてみれば確かにそうなのが、台風の大きさと強さによる表現の違いだ。台風情報を見ていると、大型の強い台風といった具合に、台風には大きさと強さがある。そう考えると大型で弱い台風や、小型で強い台風もあるように思えるが、それは少し事情が違う。

気象庁によれば、大きさは半径が500kmから800kmまでが大型、それ以上は超大型という表現がされる。強さについては、風速の違いによって強い(風速33m/s以上)、非常に強い(風速44m/s以上)、猛烈な(風速54m/s以上)という表現になる。

そして重要なのは、半径が500km以下の台風は大きさについて表現せず、強さが「強い」未満の台風は強さについて表現しない点だ。つまり、大きさと強さを両方表現される台風は、それだけ被害を及ぼす可能性があるということになる。こういった関係で、単に大型の台風や単に強い台風という呼びかたはあっても、大型で弱い台風や小型で強い台風という表現はしないのである。