卵の消化時間は調理方法の違いで変わってくる

Vol. 143
 卵の消化時間は調理方法の違いで変わってくる

卵の消化時間は加熱するかどうかによって変わる。これは、固形化することで胃での滞留時間も変化するという点で、吸収率とはまた別の話である。

では、消化時間が一番短いのは、液状の生卵かといえばそうではなく、ここが卵の面白いところで、生卵は2時間半程度掛かるのに対して、半熟卵の消化が最も時間が短く1時間半程度になる。それは主に卵白に含まれる成分だけが熱によって影響を受け、生卵のときよりも消化しやすくなるためだ。固ゆでに比べると柔らかいので消化も早い。

しかし、卵を溶きほぐして焼く卵焼きは、卵黄と卵白を混ぜることで吸収を阻害する物質が生成され、更に固形化と油による消化不良で必然的に消化時間が長い。ゆで卵と目玉焼きは同じような調理だが、目玉焼きは油を使う分だけ消化時間が長くなる。