日本のスーパーコンピューター、「京」

Vol. 150
 日本のスーパーコンピューター、「京」

名前からして凄そうであるように、スーパーコンピュータと呼ばれる理由は、その性能の高さにある。誤解を承知で極端に噛み砕いて説明すると、パソコンが大量に集められて1つのコンピュータとして同時に処理を実行するのがスパコンだ。別の表現をすれば、料理をするときに使うガスコンロが無数にあるので、同時に早く料理を作ることができると考えても良い。

スパコンの性能は、長らくアメリカと日本で競争が激化していたが、そこに中国が加わるようになった。日本で最高のスパコンは「京」というモデルで、名前の由来は1秒間に1京回の計算能力を持つことにある。「京」は2011年に世界1位になったものの、アメリカと中国に抜かれ、2013年11月時点で第4位である。

世界1位であることは、日本という技術国家にとって非常に大きな意味を持ち、オリンピックの金メダルと銀メダルの価値の違いのように1位と2位の差は歴然だ。しかし、ある政権が開発予算を削ろうとしたように、世界1位の価値はあまり理解されていない。