Vol. 159
動物と違って植物が何百年、何千年も生きられる理由
推定樹齢5000年にも達する木が発見されたかと思えば、根の部分が9000年を超える木が存在しているなど、一部の植物の樹齢は一般に動物に比べてものすごく長い。日本でも屋久杉が何千年もの樹齢と言われているように、人とは桁が2つ違うレベルである。
植物の多くは非常に自己再生能力が高く、例えば伐採されて切株になっても、そこから新しい芽が出てくる光景は珍しくもなく、大地から養分を吸い上げる根が死ななければ、植物は死なないと考えられている。毎日踏みつけられても生きる雑草や、アスファルトを押し上げて成長する雑草を見る限り、とても人には考えられない力を持っているのだ。
また、木には細胞分裂の限界に関連するテロメラーゼという酵素に活性があることがわかっており、細胞分裂して増殖できる回数は、人よりも遥かに上を行くそうである。不老不死を願ってきた人間にとっては羨ましい限りだが、だからといって木として生きたいかと尋ねたら、大半の人はNOであろう。