花火師の服装は静電気に気を付けている

Vol. 164
 花火師の服装は静電気に気を付けている

花火師は花火大会が終わる秋に休息できるが、冬になると次の年の夏に使われる花火のための作業が開始される。冬は乾燥しているので、湿気が大敵の火薬にとっては好条件になるからだ。しかし、乾燥すると発生するのが静電気で、火薬を扱うだけに神経を尖らせて作業にあたらなければならない。

セーターに限ったことではなく、火気厳禁である花火師の作業場では、静電気が起きやすい服装なども当然避けられる。セーターを着ないからといって、例えばポリエステルのフリースなどを着てパチパチと静電気が発生するのでは全く意味がない。そこで好まれるのは吸水性も高い綿素材であり、正しくはセーターを着ないというより、静電気が発生しやすい衣類を身につけないということだ。