なぜ左利きよりも右利きの方が多いのか？

世界的にみて、右利きの人は９割、左利きの人は１割というのが大体決まっている。これは多少の地域差はあるものの、時代に関係なく普遍的であることからみて、人間が誕生してから現在まで右利きとして生活してきた進化の結果だとも考えられる。

左利きが不便をするとしたら、特に文字を書くときだといわれているが、戦前の日本においては、縦書き、横書きのいずれも右から左に向かって書いていたので、どちらかというと右利きのほうが不便をする。縦書きは利き手の影響が少ないとはいえ、古来においても右から左なので、日本人は長い間右利きの不便さを生活に取り入れていたということだ。

右利き社会だから右利きが多くなったのか、右利きが多いから右利き社会になったのか。コロンブスの卵のような話だが、日本においても特に左利きが多いわけではないので、文字の方向は利き手にそれほど影響を与えてはいないらしい。アメリカにおいては、左利きの割合が高いといわれているのは、無理に矯正しないために両利きの人が多いという説もある。