オジギソウはなぜおじぎをするのか?

Vol. 180
 オジギソウはなぜおじぎをするのか?

子供の頃に、オジギソウで遊んだ記憶のある人は多いだろう。触るとパッと葉を閉じ垂れ下がってしまうあの草のことだ。触っても閉じずに不思議に思っているとネムノキだったというのは良くあり、ネムノキは夜になると葉を閉じる特性がある。

オジギソウがおじぎをする仕組みは、葉から延びる茎が交わる箇所にある葉枕(ようちん)という部分の動きに関係している。葉枕に刺激を与えると葉枕の中の水が移動し、上部は水が多く、下部は水が少ない状態になる。葉枕の上部が膨らみ下部は萎むわけだから、下側におじぎしていくという理屈だ。人間の神経伝達のように、電気信号が伝わることで葉枕の水の移動が始まり、時間が経つと水の状態が元に戻って葉が起き上がってくる。

だが、そもそも何のためにおじぎをするのか?となると解明の余地があるようで、考えられる理由はあってもそれは人間が考えて推測した理由に過ぎず、オジギソウの気持ちになれるわけでもないので、依然として謎が深いのである。