Vol. 190
「交通事故の死者数」は警察庁と厚労省で異なる
交通事故による死者数は、最近においては年々減少しているのだが、ニュースなどで目にする数字は、警察庁交通局が発表しており、事故から24時間以内の統計である。死亡事故というと、直感的には即死または搬送されたが死亡に至ったというイメージがあるため、ある意味では理にかなっている数字だ。
その一方で、厚生労働省が人口動態統計の特殊報告として行っているのは、交通事故を起因とした死者数になるので、事故から時間が経過して死亡した場合も含まれている。当然だが、警察庁の発表よりも厚生労働省の発表している死者数のほうが多い。
この点について、実質的な数字を隠蔽しているという意見もある。考え方は人それぞれで、どちらの数字で発表しても、やはり交通事故は減少傾向にあって、厚生労働省発表の数字は警察庁発表の数字の約1.5倍程度だ。