土というのは、元々は岩石が風化して砂になり、更に細かくなって土になっていったものである。もちろん、砂が細かくなっても即座に土として機能するわけではなく、バクテリアによって落ち葉などの堆積物や動物の死骸などが分解されて混ざり合い、長い年月を要して現在の土に変わっていったものだ。
子供が土を描くとき、決まって茶色か黒で塗りつぶす。その通りで、土というのは茶色をしていることが多く、それは岩石から細かい粒に変わっていく過程において、含まれる鉄分が酸化し、組成が変わることで茶色になっていく。それだけで土の色は決まらず、含まれる成分によっても色は変わり、一般に土の表層は分解された有機物が多くなって黒くなる。土の表面が黒くても、掘ってみると中から茶色い土が出てくるのは、深くなるにつれて岩石由来の成分が多くなるためだ。