なぜ?冥王星が惑星から準惑星になった理由

Vol. 219
 なぜ?冥王星が惑星から準惑星になった理由

2006年までは太陽系の惑星とされていた冥王星は、事実上の降格であるかのように準惑星という新しい分野の天体になってしまった。「すい(水)きん(金)ち(地)か(火)もく(木)…」と太陽系の並びを覚えていた人には、いまだに冥王星が惑星でなくなったことに違和感があるはずだ。

冥王星の降格には、他の天体の発見によって惑星とは何かという定義の概念が変わったことに関係している。2000年前後では、海王星の外側にある天体が次々と発見され始めて、そのままでは無数に惑星が増え続けてしまう結果となることを危惧し、そこで惑星の再定義が論じられた。その結果、冥王星は惜しくも脱落してしまったということである。

それでも冥王星を含め新たに発見された天体を惑星としておくことに、それほど問題はないのでは?と考える人もいるだろう。なにせ、太陽系の天体の並びをたかだか10数個覚えることなど、化学で元素記号の並びを全て覚えるのに比べると造作もないのである。