格安航空会社(LCC)運賃が安い理由

Vol. 223
 格安航空会社(LCC)運賃が安い理由

飛行機業界にとって革命児ともいえるLCC(格安航空会社)の登場は、従来から存在するキャリアにとって、事業を脅かす存在だ。LCCは単に輸送という観点だけを考えると、利用者にとってローコストであることがそれ以上にないサービスとなる。

そもそも、通勤ラッシュの電車をみれば一目瞭然のように、輸送において利用者は快適性だけを求めているのではない。とにかく目的地への移動を主眼において交通網を利用する人には、広い座席も上等な客室サービスも不要なのである。

LCCでは、いくつか料金を抑えるための方法があって、機種を統一することで整備等の運用費を抑えたり、座席を多くして輸送効率を高め、シートのグレードも下げるなどしている。当然食事などの無料サービスは付かず、預ける手荷物も有料になるし、機内持ち込みも重量制限が厳しい。

移動特化のLCCと、旅のひとときを過ごす従来式の航空会社。どちらも一長一短とはいえ、短いフライトなら快適性はそれほど必要なく、ケースバイケースでうまく利用していきたいものである。