鉄といえば放っておくと錆びるのが当たり前で、海に近いところに住んでいると、自動車が錆びて持ちが悪いのは常識だ。綺麗に塗装してある新車ならまだしも、少し傷がついたり車の底面に防腐処理をしていないと簡単に錆びてしまう。そして錆びは赤茶色をしているのも良く見るだろう。
しかし、海岸にある砂鉄が赤茶色になっていることなど見たこともない。これは砂鉄が純粋な鉄ではないためで、砂鉄というのは磁鉄鉱という岩石が砕けたものあり、簡単にいうと既に錆びているのも同じだ。
しかも中まで錆びた鉱物なので、それ以上錆びるということはない。錆びというのは酸化という酸素と金属が結び付く反応で、砂鉄の場合には既に酸素と結び付いた形で存在するために錆びないのである。