野生のキリンは基本的に立ったまま寝る。キリンが走るスピードは決して遅くないが、足も長いために座ってしまうと立つには時間が掛かり、そして初速が遅い。人間でも足の長い人は、最高速が速くても足の回転が遅く敏捷性に欠けるのは同じだ。初速の遅さは日常的に危険と隣り合わせのサバンナでは致命的で、安全な場所以外では、くつろいで休むことができないのである。
しかし、動物園のように危険のない環境下においては、キリンは実にリラックスして休む。足を折りたたみ、地面に座り込んで寝るのだが、問題は長い首だ。首の行き場がないために、何とキリンは首を後ろに回し、自分の背中を枕にして寝る。寝ぞう?が悪いと背中から頭が落ちていることもあるという。